5. 周りの人に出来ること 大西秀樹先生

(BY Atsuko MINATO)

ヒルル:ご遺族の方に対して、周囲の人ができることは何でしょうか?
大西先生:言葉をかけることより、そばにいること、冷静に話を聞くことでしょうか。それから、お節介にならない程度の親切な行為、例えば お惣菜 など持って訪ねるなども、ご遺族の気持ちを慰める と思います。
してはいけないことは、 騒ぎ立てたり責めること 。「 ~した方がいい 」「 ~しなさい 」「 めそめそしちゃダメ 」など、 自分がそうあってほしい という理想の姿を 相手に押し付ける ことです。「 あなたの気持ちはよくわかる 」も NG 。その気持ちは ご遺族以外の方にわかるわけがない のです。

Dr_Hideki_Onishi05.jpg
ヒルル:ご遺族が責められたりすることがあるのですか?
大西先生:実は「 なじられた 」と 傷ついて 、 遺族外来 に来られる方は多いのです。お葬式での花輪の位置、席順、「 どうして早く病院に連れて行かなかったのか 」など、さまざまなことで なじられる ようです。なじる側 が単純に悪いとも限りません。もしかしたらその人にとっても大切な人で、死別の悲しみが ゆがんだ形 ででてきているのかもしれないからです。しかし なじる 方の中には、 自分のプライドや関心事 の方が、遺族の悲しみに優先していることもあります。そのようなことが引き金で親族間の付き合いがまったくなくなることもあります。隠れてお墓参りに行かなければならない人もいます。人間関係と人の気持ちは、非常に複雑。 死 が新たな苦しみと試練 をもたらすことがあるということもまた事実です。