患者の家族はどうすればよいのか? 保坂隆先生 interview_6

精神腫瘍医 保坂 隆先生インタビュー (BY Atsuko MINATO)

 患者の家族はどうすればよいのか?保坂隆先生 interview_6


ヒルル:家族の絆が最後まで強まっていくのは、素敵なことですね。

保坂先生:素敵なだけじゃなくて、本当に効果があるんですよ。家族、友人、同僚など患者をとりまく人々から得られるサポートをソーシャル・サポートと言いますが、このソーシャル・サポートのある/なし、量の多さで病気の予後が変わるんです。家族との強い絆や患者同士の支え合いはがんの経過にいい影響を与えますし、主治医とフランクに話せたりソーシャル・サポートのあるがん患者の方が、ない患者より長生きします。家族の思いやりや愛情が、がん患者を助けるんです。

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ヒルル:でも家族も精神的にも肉体的にも大変な状況ですよね。家族はどうしたいいんでしょう?

保坂先生:そうですね。意外にもがん患者の方が元気で、家族の方がまいっているケースも多いんですよ。一般的に家族の病気を受け入れるスピードは、患者より遅いんです。「私よりも主人をサポートしてあげて下さい。かなりショックを受けてるみたいですから」とおっしゃる乳がん患者が多かったりします。患者の家族は心配と疲労で、免疫機能は低下するし、病気やうつ病になる可能性が高くなっています。そこで患者同様、家族にもリラクセーションを取り入れてもらっています。これは腹式呼吸、筋弛緩法、自律訓練とイメージ療法を使った方法で、自分で自律神経をある程度コントロールすることで、リラックスし、落ち着きを得、よく眠れるようになります。ストレスには許容量があります。許容量を超えて爆発しないよう、ストレスの量を減らしたり、許容量を増やしたり、発散チャンネルを増やしたり、工夫することができます。

 

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